カーソルが点滅したまま起動しない!ウィンドウズが立ち上がらず止まったままパソコンが動かない
ある日突然にパソコンのモニター画面が真っ黒なまま左上の片隅に白い下線のカーソルだけが点滅し続けて、ウィンドウズが起動しないトラブルがあります。本当であれば、この白い下線のカーソルが点滅後、パソコンが起動しそうなのですが、点滅し続けたまま一向に起動する気配すらしません・・・。
目次
左上の隅でカーソルが点滅し続ける原因とは
これには幾つかの原因があります。パソコンはまず、電源ボタンを押すと、内部にあるマザーボード上のチップセット内の最小プログラムであるBIOSが立ち上がります。このバイオスでは、デバイスの起動順位が決まっており、その設定された優先順位に従い、OSを読み込もうとします。
通常は、1番目にDVDドライブやHDDとなっています。DVDドライブになっていても、OSがないので通常は次に優先設定されているHDD内のOSを自動的に読み込む作業に移ります。※ BIOSでデバイスの起動順位は変更可能です。この白い下線のカーソルが点滅後、モニター画面が切り替わらず、そのまま動かなくなるのは、ハードディスク内部の情報を読み込もうしたまま、何らかのエラーが発生しストップしてしまう状態の可能性があります。
ブートセクタ不良
パソコンには起動するプログラムの順番があります。
①電源投入
②マザーボード上のチップセット内のBIOSが起動
③ハードディスクの先頭セクタ、MBRを読み込む
④アクティブなパーティションを読み込む
⑤アクティブなパーティションの先頭セクタ、PBRを読み込む
⑥Windowsのブートローダ(NTLDRまたはBOOTMGR)を読み込む
白い下線のカーソルが点滅したまま、そのまま動かなくなる一番の原因はブートセクタ不良です。特にブートセクタの先頭箇所にはMBRやPBRのブートストラップローダがあります。これらが何らかの理由で正常動作しないと、黒いモニター画面の左端でカーソルが点滅し続けます。
通常、ブートストラップローダが起動すれば、その次へ作業が移るため、何らかの理由でトラブルが発生した場合、各種エラーメッセージがモニター画面に表示されます。逆に言えば、エラーメッセージが表示されないということは、その前の段階、つまりMBRか、その前、ハードディスクそのものにエラーが発生している可能性が高いことを意味しています。
このような場合、まず「F2」キー「Del」キーなどでBIOSでハードディスクを認識しているかどうか確認する必要があります。BIOSでハードディスクを認識していれば、多くのケースで物理的な問題ではないので、次の段階に進むことが出来るからです。
但し、メーカーや機種によってはハードディスクの表示項目がない場合があります。
尚、ハードディスクを認識していれば、やはりMBRのエラーが疑われます。この場合、そもそもセーフモードでもウィンドウズは起動できません。パーティションを読み込む前のトラブルなので、OSの最小起動構成のsafemodeであってもウィンドウズ以前の問題だからです。
カーソル点滅状態からの復旧方法とは
カーソル点滅状態からパソコンが起動しないトラブルの原因の多くは、MBRを含むブートセクタ箇所のエラーに原因があるので、BIOS確認後に障害原因の切り分けをした後に試してみるべき価値のある作業はブートセクタの修復となります。
但し、ブートセクタの修復作業が必ずしも成功するとは限りません・・・。残念ながら、そもそもブートセクタのトラブルが発生する場合、ハードディスクが機械的に壊れていたりするケースも良くあるからです。
MBRのブートストラップローダを修復するには
ウィンドウズ7で作成できるようになった「システム修復ディスク」でmbr修復が可能です。事前に「システム修復ディスク」を作成している場合、コマンドを入力します。通常、mbrだけのトラブルであれば、一瞬で作業は終了します。
とコマンドを入力しMBRの修復作業を実行します。
ブートセクタを修正しても復旧できなかった場合
「システム修復ディスク」でコマンドを実行し、ブートセクタを修正してもmbrの修復ができなかった場合は、そもそもハードディスクに故障が発生している可能性が極めて高くなります。
BIOSでハードディスクを認識していれば多くのケースで機械的なトラブルの可能性は低いのですが、BIOSで認識後にモーターの回転が落ちてしまっていることもありますし、ヘッドの制御エラーが発生しているケースもあります。
また、ハードディスク内部のプラッターにスクラッチが発生していて、読み込めないケースもあります。「システム修復ディスク」でブートセクタを修正してもmbrの修復ができなかった場合やBIOSでハードディスクを認識していない場合、セーフモードでも起動できない場合には、残念ながら個人で解決できる範疇ではありません。保存データが必要な場合には弊社まで一度、お問合せください。